イソフラボンの大百科

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イソフラボンには2つの型が!アグリコン型とグリコシド型の違いは?

1.イソフラボンのアグリコン型・グリコシド型とは?

イソフラボンは大豆製品に含まれていますが、皆さんはしっかりと必要量を摂れているでしょうか?イソフラボンと一口にいっても、「アグリコン型」と「グリコシド型」の2種類に分けられ、食品によって含まれている型が異なります。
大豆製品を毎日食べているという方でも、もしかしたら思ったほど摂取できていないかも知れません。

そこで、効率よくイソフラボンを摂取するために、アグリコン型とグリコシド型の違いをみていきましょう。


1-1.グリコシド型

グリコシド型のイソフラボンは配糖体と呼ばれ、まわりに糖がくっついている状態です。
分子が大ききく、胃では吸収されずに腸まで届いてから吸収されていきます。
そのためあまり吸収率は高くありません。
吸収される量は腸内環境に大きく左右され、体内に取り込まれるのは約2割程度とされています。
摂取してから6~8時間ほどで、ようやく吸収のピークを迎えます。

まわりについた糖が腸内細菌の働きによって切り離され、分子が小さくなると吸収されやすくなります。
ただ、腸内細菌のバランスには個人差があるので、人によっては吸収できる量に差が出てしまうのが難点といえます。

グリコシド型イソフラボンは、豆腐や蒸し大豆などの大豆加工製品に含まれています。


1-2.アグリコン型

アグリコン型は、グリコシド型より分子が小さくなった状態のイソフラボンです。
はじめから糖が外れているので吸収されやすく、その吸収率はグリコシド型の3倍、吸収のピークも2時間ほどで迎えるとされています。

実はグリコシド型が腸内で糖が外れたとき、このアグリコン型に変換されています。
グリコシド型は吸収されやすい形になるまで時間がかかってしまうため、始めから糖が外れた状態のアグリコン型のほうが、効率よく体内に取り込むことが可能です。

アグリコン型イソフラボンは、味噌やしょうゆ、納豆など、日本古来の大豆発酵食品に含まれています。


2.アグリコン型は3種類に分けられる

アグリコン型イソフラボンは、大豆のどの部分から抽出されたかによって、さらに3種類に分けられます。

2-1.アグリコン型の種類

吸収率の高いアグリコン型イソフラボンは、ダイゼイン、ゲニステイン、グリシテインの3つの種類に分類されます。
これらは全て同じ大豆に含まれている成分ですが、配合されている割合は場所によって異なります。

ダイゼインは大豆胚芽から抽出したイソフラボンに含まれ、その割合は70%にも及びます。
ゲニステインとグリシテインは丸大豆に多く含まれ、ゲニステインが約半分の割合を占めています。

イソフラボンは女性ホルモンのバランスを整え、更年期の不定愁訴や生理期の症状改善に役立ちます。
女性特有の症状は、女性ホルモンのひとつ、エストロゲンが減少することで引き起こされています。
なぜイソフラボンが女性特有の症状改善に効果を発揮するのかといえば、女性ホルモンの働きを補う「エストロゲン様作用」にあるのです。

アグリコン型の3種類のイソフラボンは種類の違いはありますが、どれもエストロゲン様作用を持っています。
その中でも最も強い作用を発揮するのがゲニステイン、一番作用が弱いのがダイゼインと、種類によって効力にも違いがあります。


2-2.ダイゼインはあまり効果がない?

3種類あるアグリコン型イソフラボンの中で、ダイゼインは最も作用の弱い成分です。
せっかく大豆胚芽の中に多く含まれていても、作用が弱ければ摂取する意味がないのでは?と思う方もいると思います。

作用が弱いということは、それだけ効果が穏やかにあらわれるので身体への負担が少ないということです。
女性ホルモンは身体の生理機能に関わっているため、急激に作用すると心身に様々な不調があらわれてしまいます。
ダイゼインは緩やかにエストロゲンの働きを補ってくれるので、ホルモン値に影響を与えず、穏やかに症状の改善が見込めるのです。

また、イソフラボンが持つもうひとつの働き、抗酸化作用は、ゲニステインやグリシテインに比べて1000倍ともいわれています。
ダイゼインをより多く摂取することで、老化の原因となる活性酸素を効率よく取り除き、肌や全身のアンチエイジング効果も高まるのです。


2-3.イソフラボンの効果の秘密はダイゼインにある

イソフラボンがホルモンバランスを整える働きは、実はダイゼインがその鍵を握っています。
ダイゼインは腸内細菌の働きによって、エクオールと呼ばれる物質に変換されます。
エクオールはエストロゲンに非常に近い構造をしているので、女性ホルモンのバランスをより整えやすくなるのです。

イソフラボンの効果はエクオールが生み出しているといわれるほど、近年その働きに注目が集まっています。
ただ、エクオールを作れる割合は、日本人だと2人に1人しかいません。
イソフラボンを摂取しても効果がみられない方がいるのは、エクオールをうまく作れていない可能性が考えられます。

エクオールは、活発な腸内細菌の働きによって生成されています。
この腸内細菌を増やすためには、食物繊維の摂取、そしてアグリコン型のイソフラボンを含む大豆製品を積極的に摂ることが重要です。


3.サプリメントはアグリコン型イソフラボンがおすすめ

イソフラボンは、納豆や豆腐を始めとした大豆製品に多く含まれています。
中でも味噌やしょうゆなど、日本の伝統調味料にはアグリコン型イソフラボンが含まれているので、食事から摂取するのが理想です。
ただ、毎日食事から摂るのは難しい場合もあるでしょう。

イソフラボンサプリメントなら、食事だけでは補いきれないアグリコン型イソフラボンを手軽に摂ることが可能です。
栄養バランスのよい食事とともに、イソフラボンサプリメントを取り入れて、心も身体も健康を維持していきましょう。

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