サプリメントには様々なタイプがありますが、イソフラボンも同じようにいくつかのタイプが販売されています。
カプセルやハードカプセルは、お馴染みのタイプなので飲み慣れている方も多いと思いますが、それぞれの特徴についてご存知でしょうか?普段あまりその違いについて気にせず飲んでいるサプリメントですが、吸収率などに違いがあるので、是非覚えておきましょう。
さらに、イソフラボンには他のサプリメントと違い、より吸収率を高める選び方もあるのですが、その基準についても一緒にご紹介していきます。
カプセルタイプは飲んでから吸収されるまでが速いので、イソフラボンの効果を比較的早く実感できるという特徴があります。
製造の過程で高温や高圧にかけることはあまりないので、イソフラボンの成分自体はあまり損なわれません。
また、ゼラチンやグリセリン、でんぷんなどで作られている皮膜が分厚いので、空気に触れても品質が劣化しにくいというメリットがあります。
ただ、皮膜が分厚くなる分、1粒におけるイソフラボンの純度は低くなるのでデメリットになるのが難点です。
その他にも、錠剤などに比べて大きさがあり飲み込みづらいことに加えて、中身が空洞になっているので水に浮きやすいため、さらに飲み込みづらくなってしまいます。
実はカプセルは、世界的には標準的なサプリのタイプとして利用されています。
海外の人は体型が大きいので問題なく飲み込めるのですが、日本人は世界的にみると身体が小さいため、カプセルタイプは飲みづらく感じてしまうのです。
現在販売されているカプセルタイプのイソフラボンサプリは、海外から輸入されたものが多くみられます。
日本製でもカプセルタイプはありますが、日本人が飲みづらいこともあり、特に高齢の方はカプセルタイプを嫌煙する傾向にあります。
そのため、錠剤タイプに比べると、イソフラボンサプリメントはカプセルタイプは少ないようです。
円筒形のボディにイソフラボンを入れて、キャップをしたタイプです。
飲んでから溶け出すまで時間が緩やかなため、胃腸内にしっかりと届いてからカプセルが溶け、イソフラボンが吸収されていきます。
一般的には原料としてゼラチンが使用されていますが、植物性の繊維やでんぷんを使用したハードカプセルもあります。
これらの添加物は少ない量で作ることができるので、ソフトカプセルに比べてイソフラボンの配合料が多いのが特徴です。
また、ソフトカプセルと同じく製造段階で高温・高圧にかける過程が少ないので、品質を維持したまま摂取できます。
頑丈な皮膜で中身の匂いも漏れないので、味付けの添加物を使用しなくても大豆特有の匂いを気にすることなく飲むことができます。
イソフラボンのサプリメントは、ソフトカプセルとハードカプセルを比べた場合、どちらにもメリット、デメリットがあります。
では、選ぶ際に何を基準にすればよいのかといえば、「自分が継続して服用できるタイプ」であることといえるでしょう。
ただ、どのタイプを選んでも、吸収率の高いイソフラボンを選ぶのが重要です。
実はイソフラボンのサプリメントは、タイプによる吸収率の他に、イソフラボンの「型」によっても吸収率に違いが出てきます。
この型にはどんな種類があるのか、みていきましょう。
イソフラボンには「アグリコン型」と「グリコシド型」の2種類があり、サプリメントとしてどちらを摂取するかによって、その吸収率に違いがあらわれます。
グリコシド型は周りに糖がくっついているため、腸で吸収されるまでに約6~8時間かかり、その吸収率も2割ほどしかありません。
一方のアグリコン型は初めから糖が外れた状態で、女性ホルモンのエストロゲンと同じような分子構造を持ち、体内に素早く吸収されていきます。
吸収率は8割ほどとされ、吸収スピードもグリコシド型に比べ3倍と、効率よく吸収されていきます。
多くのイソフラボンサプリメントには、このアグリコン型が使用されています。
アグリコン型は大豆のどの部分から抽出されたかによって、ゲニステイン、グリシテイン、ダイゼインの3種類のイソフラボンに分類されます。
この中でゲニステインが最も強い作用を持ち、反対にダイゼインが最も弱い作用を持っています。
作用だけをみると、ゲニステインだけ摂取できればよいように思えますが、実はダイゼインの作用の穏やかさがポイントになるのです。
女性はストレスや生理期、加齢などの影響で女性ホルモンの「エストロゲン」が失われていきます。
特に更年期の時期になると急激に減少し、心身に様々な不調を起こす原因になってしまいます。
ダイゼインはこのエストロゲンと最も構造が近く、効率よく女性ホルモンのバランスを整えることができるのです。
このダイゼインは、腸内細菌の働きによってスーパーイソフラボンと呼ばれる、エクオールという物質に変換されます。
実はイソフラボンがエストロゲンの働きを補う作用は、このエクオールによるものとされています。
ただ、エクオールを作れるのは日本人では2人に1人とされ、生まれつき腸内細菌を持っていない人はイソフラボンの効果があまり得られないと考えられているのです。
ところが、株式会社ヘルスケアシステムズによると、エクオールを作れない40代の女性が毎日大豆製品を摂取したところ、1年半後にはエクオールを作れるようになったという研究結果もあるのです。
つまり、ダイゼインを含むアグリコン型イソフラボンを継続して摂取していけば、エクオールを作る腸内細菌の数を増やす可能性が高まり、エストロゲンの分泌量の増加に期待ができるのです。
イソフラボンのサプリメントは、タイプによって様々な特徴があります。
飲みやすさや吸収率などの違いはありますが、まずは自分が継続しやすいタイプを選ぶとよいでしょう。
そして毎日服用を続けることで腸内細菌が整い、エクオールを増加させる可能性が高まります。
普段あまり大豆製品を摂らない方なら、イソフラボンサプリメントの摂取は特におすすめです。
腸内細菌の定着には、長期的な計画が必要といえます。
女性ホルモンは40代半ばから急激に減少するので、更年期に不調に悩まされないためにも、イソフラボンサプリメントを継続して取り入れていきましょう。