女性らしさをつくる成分として、注目を集めている「イソフラボン」と「プエラリア」。
どちらも美と健康を支える効果があることから、女性なら一度は摂取を検討したことがあるのではないでしょうか?イソフラボンは大豆に含まれているため、手軽に取り入れることができます。
一方のプエラリアは、あまり食品としては馴染みがありません。
この違いは何でしょう?そこで今回は、イソフラボンとプエラリアの違いについて、ご紹介していきます。
イソフラボンとは、大豆に含まれるポリフェノールの一種で、フラボノイドに分類される成分です。
抗酸化作用で体内に発生した活性酸素を除去する働きがあるため、老化を防ぐアンチエイジング効果に期待できます。
もうひとつ注目したい働きが「エストロゲン様作用」です。
女性ホルモンのひとつ、エストロゲンと同じような働きを持ち、様々な原因で乱れていく女性ホルモンのバランスを整える作用があります。
イソフラボンはエストロゲンと同じような働きを持ち、さらに天然の大豆に含まれていることから、「植物エストロゲン」とも呼ばれています。
タイ北部やミャンマーを中心に、山岳地帯に自生している多年草のマメ科葛属植物の一種です。
正式にはプエラリア・ミリフィカと名付けられています。
芋のように丸みを帯びた根の部分に成分が豊富に含まれ、イソフラボンと同じく「植物エストロゲン」として作用します。
プエラリアが自生している地域の住民は肌が白く、女性らしいプロポーションを持つ人達が多かったことから、食事が関係しているのではないかと考えられました。
研究が進められる中でプエラリアの効果が認められ、現在では健康・美容サプリメントとして利用されています。
特にバストアップ効果に期待が人気が集まっています
プエラリアは気候の影響を受けやすいデリケートな植物なため、栽培はタイやミャンマーなどに限られています。
特にタイでは国を挙げて大規模な生産が行われ、栽培や販売に関する法律も整備されています。
そのため希少価値が高く、サプリメント以外からの摂取は難しい成分です。
イソフラボンとプエラリアは、どちらも植物エストロゲンとして作用し、ホルモンバランスを変化させます。
そのため同じような働きを持っているのですが、効果に違いはあるのか、みていきましょう。
●イソフラボン
イソフラボンはホルモンバランスを整える成分として、加齢やストレスの影響で不足していくエストロゲンの作用を緩やかに補います。
その作用の穏やかさから、必須栄養素に指定されていないにも関わらず、更年期障害の改善に高い効果を発揮する成分として近年注目を集めています。
ダイゼイン、ゲニステインなどのポリフェノールが含まれ、主に作用の弱いダイゼインが中心となってホルモンバランスを整えます。
●プエラリア
植物エストロゲンとして作用する成分を豊富に含んでいるのが特徴です。
その中にはダイゼインやゲニステインなど、イソフラボン類も含まれています。
他にもプエラリン、クワクリンといった成分を含み、特にデオキシミロエストロール、ミロエストロールと呼ばれる成分は非常に強力なエストロゲン活性力を持っています。
産地や収穫時期、プエラリアの年齢によって作用に多少の開きはありますが、イソフラボン類の1000~10000倍ともいわれ、即効性があるのが特徴です。
●イソフラボン
イソフラボンの作用はエストロゲンに比べ、1000~10000分の1程度しかありません。
数字だけをみると効果に疑問を感じてしまいますが、女性ホルモンが乱れる原因は エストロゲンが体内から不足して、受け皿が空になることで引き起こされます。
イソフラボンは植物エストロゲンとして、不足した受け皿に優しくはまり込むため、身体に負担を与えることなくホルモンバランスを整えてくれます。
また、日本人は伝統食として大豆製品からイソフラボンを摂取してきました。
その経験から、食事で補う分には健康被害もなく安全に取り入れることができます。
ただし、サプリメントで補う場合、1日の上限は30㎎と定められています。
●プエラリア
プエラリアは身体への作用が強い分、副作用も出やすく、嘔吐、腹痛、下痢などの消火器障害、じんましんなどの「皮膚障害」の報告がされています。
その身体に与える影響はサプリメントの域を越え、「限りなく医薬品に近い」とされています。
主にサプリメントとして摂取ことになるため、定められた摂取上限を守って服用する必要があります。
更年期の時期になると、ほてりや発汗、イライラなどの症状があらわれやすくなります。
この原因は閉経後に女性ホルモンのひとつ、エストロゲンが減少するためです。
また、生理周期が遅れる生理不順は、プロゲステロンの量が不足することでも引き起こされます。
つまり、女性ホルモンはどちらか一方が多くても少なくても、体調に影響を与えてしまうのです。
副作用は、どちらかの女性ホルモンの過剰分泌が原因で引き起こされます。
心身ともに健康を維持するには、「エストロゲン」と「プロゲステロン」2つのバランスが保たれていなければいけません。
イソフラボンもプエラリアも、女性ホルモンの分泌量に合わせて摂取してこそ、その効果が発揮されるのです。
イソフラボンとプエラリアは、ホルモンバランスに与える影響に大きな違いがあります。
どちらも健康や美容に期待ができる成分ですが、摂取の時期やタイミング、量には注意しなければいけません。
基礎体温などをチェックして、普段からホルモンバランスを把握するのも大切です。
そのうえで、自分に適したサプリメントを取り入れていきましょう。