イソフラボンの効果は、今や女性を中心に多くの人々に知られるところとなり、サプリメントとしても多くの商品が開発されています。
サプリメントでなら、大豆アレルギーや好き嫌いのある子供にも安心して飲ませることができそうですが、子供にも飲ませてよいのでしょうか?
・イソフラボンの効果をおさらい
イソフラボンには、女性ホルモン(エストロゲン)と似た作用があり、ホルモンバランスを調節します。
エストロゲンが足りないときには補い、過剰な時には抑えるといったはたらきがあります。
ホルモンバランスの崩れによって起こる、PMS(月経前症候群)や更年期障害の症状を緩和したり、骨粗しょう症やいくつかのがんを予防します。
また、保湿力に優れ、肌荒れや乾燥を改善させる効果があるため、化粧品などにも使用されています。
・サプリメントとは?
サプリメントは、その別名を栄養補助食品といいます。
この名前からも分かるように、サプリメントはあくまで食品であり、医薬品ではありません。
医薬品のように厳しい規制や法律による取り決めがないため、品質管理や用法、用量などの表示はメーカー独自のものとなっています。
・子供に飲ませて大丈夫?
イソフラボンに関する動物実験によると、乳幼児や小児に対して、上乗せして(サプリメント等で)イソフラボンを摂取させることは、生殖器に何らかの影響を及ぼすことを示唆する結果が出たということです。
これは効果について上述した通り、イソフラボンに女性ホルモンと似た作用があるためです。
また、食品安全委員会は、乳幼児や小児に加え、成長期の人に対しても上乗せ摂取を推奨しないとしています。
ただし、イソフラボンはもともと大豆に含まれる栄養成分ですので、豆腐や豆乳などの大豆製品を、通常の食生活において食べさせることは全く問題ありません。
子供にイソフラボンをとらせたいのであれば、サプリメントに頼らず食事での摂取にとどめましょう。
イソフラボンにかかわらず、そもそもサプリメントとして販売されているものは、子供用サプリメントという表示のない限り、そのほとんどが大人のために作られています。
そのため、子供が大人と同量のサプリメントを服用した場合、過剰摂取や副作用を起こす可能性がないとはいえません。
子供にはさまざまな栄養をバランスよく、できる限り食事でとらせることができると良いですね。