近年、イソフラボンという名前をよく耳にすることが多くなりました。
美容や健康によいもの、ということは知っていても、具体的にどんな成分でどんな効果を持っているか知っている方は少ないのではないでしょうか?実は女性なら是非とも摂取したい嬉しい効果があるのです。
そこで今回は、イソフラボンはどんな成分なのか、どんな働きや効果があるのか、ご紹介していきます。
イソフラボンとは、フラボノイドと呼ばれるポリフェノールの一種で、大豆の胚芽部分に含まれている成分です。
ポリフェノールといえば、ブドウなどに含まれていることで知られていますが、他にもお茶やそば、生姜、チョコレートなどにも含まれています。
これらの原料からもわかるように、ポリフェノールは植物に多く含まれ、色素や苦み、渋みなどの成分になっています。
「大豆イソフラボン」と呼ばれるように、イソフラボンは大豆の胚芽部分に含まれるポリフェノールです。
近年では健康や美容効果に期待が集まり、私たちの身体に必要な成分として注目されるようになりました。
イソフラボンは葛などの豆類にも含まれていますが、代表的な大豆でさえ含有量は全重量の0.2~0.3%程度しか含まれていないため、とても貴重な成分として扱われています。
イソフラボンにはいくつか種類があり、大きく分けると2種類に分類されます。
それぞれどんな特徴があるのか、みていきましょう。
イソフラボンは、主に植物中では配糖体と呼ばれる形で存在しています。
配糖体とは、周りを糖で覆われた状態のイソフラボンを指し、この状態のものを「グリコシド型イソフラボン」と呼んでいます。
グリコシド型イソフラボンは分子が大きく、胃や腸に吸収されにくいという性質があります。
食品から摂取したあと腸内細菌の働きで分解され、分子を細かくしてようやく吸収されていきます。
腸内細菌の働きには個人差があり、人によってはうまく分解できないため、吸収率に差が出てしまうのが難点です。
グリコシド型イソフラボンの吸収率は、一般的には2割程度とされています。
残りの8割は吸収されることなく、せっかく摂取しても大半は体外へ排出されてしまいます。
また、吸収できても6~8時間ほどかかるため、効率よく摂取する必要があります。
アグリコン型イソフラボンは、配糖体の糖が外れた状態のイソフラボンです。
そのため分子が初めから細かく、腸内細菌の働きに左右されずスムーズに体内へ吸収されていきます。
その吸収率は「グリコシド型」に比べて3倍、吸収されるまでの時間は2時間でピークを迎えるとされています。
イソフラボンには女性にとって嬉しい効果をもたらす「エストロゲン様作用 」と、アンチエイジングに欠かせない「抗酸化作用」の2つの働きがあります。
私たちの身体にどんな影響を与えてくれるのか、みていきましょう。
イソフラボンには女性ホルモンのひとつ「エストロゲン」と似た働き、エストロゲン様作用があります。
エストロゲンと構造が似ていることから、「植物エストロゲン」と呼ばれています。
エストロゲンは男性、女性ともに分泌されているのですが、女性ホルモンと呼ばれるように女性のほうが多く分泌されています。
女性の体系が曲線を帯びるなど、女性らしい体系を維持できるのは、エストロゲンがしっかり分泌されているおかげです。
ところが、エストロゲンの分泌量は加齢やストレスの影響で減少してしまい、いわゆる「体系が崩れる」原因になってしまうのです。
また、エストロゲンは過剰に分泌された場合でも女性ホルモンのバランスが乱れてしまい、様々な体調不良の引き金になります。
イソフラボンのエストロゲン様作用は、エストロゲンの働きを補うことで分泌量の調整をして、乱れやすい女性ホルモンのバランスを整えてくれます。
イソフラボンのもうひとつの特徴的な働きは、抗酸化作用です。
この働きによって、全身の老化を予防するアンチエイジング効果を生み出してくれます。
老化は、加齢、食生活の乱れ、運動不足、睡眠不足、紫外線やストレスなどの影響を受けて進行していきます。
これらの影響を受けると、体内に活性酸素と呼ばれる老化物質が増加し、全身のいたるところを酸化、つまり老化させてしまうのです。
老化は単に年齢を重ねれば進むものではなく、活性酸素を取り除くことで予防することができます。
イソフラボンには高い高酸化力があるため、、体内に発生した活性酸素を抗酸化作用で取り除き、老化の進行を緩やかにしてくれます。
イソフラボンは必須の栄養素ではありませんが、日常的に摂取することで健康・美容面で様々な効果をもたらしてくれます。
特に女性ホルモンのひとつ、エストロゲンと似た働きがあることから、ホルモンバランスの乱れが引き起こす女性特有の症状の改善や予防に高い効果を発揮します。
欧米人と比べて、日本人は更年期障害の症状に悩まされる人の数が少ないとされています。
これは日本人が大豆製品からイソフラボンを多く摂取しているからといえるのです。
私たち日本人は、日常的に大豆製品からイソフラボンを摂取しています。
味噌やしょうゆにも含まれているので、特別意識していなくても摂れているはずです。
ですが、近年は食事の欧米化が進み、あまり摂取できていない方も増えています。
不足した分はサプリメントで補うと効果的です。
イソフラボンのサプリメントは体内に吸収されやすいアグリコン型に加工されているので、腸内環境に関わらず誰でも効率よく体内に吸収されていきます。
普段あまり大豆製品を摂れていないと感じたら、イソフラボンサプリメントを取り入れていきましょう。