イソフラボンの大百科

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イソフラボンで免疫力を向上させる

1.イソフラボンは免疫力を向上させる

同じ年代、同じような体型の人でも、風邪をひきやすい人、ひきにくい人がいます。
この違いは何かといえば、免疫力の差です。
免疫力は健康に直結するため、免低下すると体調不良や病気にかかりやすくなりますが、反対に高めることができれば、元気で若々しい身体を維持することができます。

実はイソフラボンには免疫力の向上と深い関わりがあるのですが、その秘密は一体何なのか、みていきましょう。


1-1.イソフラボンはなぜ免疫力を向上できるの?

イソフラボンには特徴的な働き「エストロゲン様作用」があります。
エストロゲンとは女性ホルモンのひとつで、女性らしい丸みを帯びた体形の形成や、生理や妊娠など女性の身体の機能のほか、心の状態に影響を与える働きを持っています。
エストロゲン様作用とは、このエストロゲンと同じような働きをいい、イソフラボンが更年期障害の改善に効果的とされているのは、この働きによるものです。

女性ホルモンにはもうひとつ、妊娠の維持や基礎体温を上げる役割を持つプロゲステロンがあります。
女性ホルモンはエストロゲンとプロゲステロン、このふたつが同時に分泌され、そのバランスを保っています。
ところが、エストロゲンは加齢やストレス、生活習慣、睡眠不足などの影響を受けると分泌量が減少してしまいます。
するとエストロゲンとプロゲステロンのバランスが崩れ、女性ホルモンのバランスが乱れてしまうのです。

私たちは普段、心身ともに体調を崩すことなく過ごしていますが、健康な状態を保てるのは女性ホルモンがバランスよく分泌されているおかげともいえます。
このホルモンバランスは免疫力の向上に大きく関わりを持ち、必要不可欠な役割を持っているのです。


1-2.そもそも免疫力って?

私たちの周りには、目に見えない細菌やウイルスなどが無数に存在しています。
これらの菌は気づかないうちに体内に侵入しているのですが、それでも風邪や病気にならずにいられるのは、免疫機能によって身体が守られているおかげです。

ところが、ストレスや生活習慣がなどか影響して身体への負担が高まってくると、免疫力が低下してしまいます。
その結果、細菌やウイルスへの抵抗力が弱まり、風邪や病気にかかりやすくなってしまうのです。

免疫力は20代をピークに徐々に低下していきます。
そのスピードは比較的早く、40代では20代の約50%、70代になると20代の約20%まで低下してしまいます。

年齢を重ねるたびに疲れがとれなくなる、だるいと感じることが多くなりますが、実は免疫力の低下が影響しています。
また、免疫力の低下は血液の流れを悪化させるため、代謝を悪くさせ冷え性の原因にも繋がります。

2.イソフラボンが免疫力を向上させる理由とは

免疫力と自律神経には密接な関わりがあり、自律神経が乱れると免疫が正常に機能できなくなります。
実は免疫力の向上にもうひとつ大きく関わっているのが、ホルモンバランスなのです。
これらは三位一体となって働き、どれかが欠けても心身に様々な影響を及ぼします。
その中のひとつ、イソフラボンはどう関わっているのか、みていきましょう。


2-1.女性ホルモンのバランスを整えて免疫力を向上

免疫力が正常に機能するには、自律神経のバランスが整っていなければいけません。
それと同じように、自律神経が正常に機能するには、女性ホルモンのバランスが整っている必要があります。
つまり、免疫力、自律神経、女性ホルモンの3つは、それぞれが密接に関わりあっているのです。

自律神経は脳の視床下部という器官が司っていて、全身へ命令を出しています。
このとき、エストロゲンが減少していると自律神経に乱れが生じてしまいます。
なぜかといえば、自律神経と女性ホルモンの分泌を司っている場所が、どちらも同じ視床下部であることが原因です。

女性ホルモンは卵巣から分泌されますが、卵巣に分泌を促す命令は視床下部から出されています。
エストロゲンが減少すると、視床下部は分泌量を増やすように命令を送るのですが、このとき自律神経にまで影響を与えてしまいます。
その結果誤った命令を出された自律神経は混乱してしまい、免疫機能を低下させてしまうのです。

この自律神経の誤作動は、減少したエストロゲンの分泌量を増やすことで防ぐことができます。
ですが、加齢やストレス、生活習慣、睡眠不足などの影響で不足したエストロゲンはすぐに分泌量を増やすことができません。
そこで、エストロゲンの代わりとなるイソフラボンが、その効果を発揮するのです。

エストロゲンは体内の受け皿にはまり込んでいて、その中から離れてしまうことで不足していきます。
イソフラボンはエストロゲンと非常によく似た分子構造を持ち、エストロゲンの受け皿にうまく入り込むことで働きを補っています。
つまり、イソフラボンは擬似エストロゲンとして作用して、女性ホルモンのバランスを整えることができるのです。
この働きによって自律神経の乱れが整えられ、免疫力向上効果を生み出しているのです。

3.イソフラボンは継続的に摂取していきましょう

エストロゲンは加齢とともに分泌量が減り、更年期には大幅に減少してしまいます。
免疫力は40~50代になると大きく低下していきますが、ちょうどエストロゲンが減少する時期と重なります。
このことからもわかるように、女性ホルモンと免疫力は深く関わりあっているのです。

加齢とともに不足していくエストロゲンの働きを補うには、継続的なイソフラボンの摂取がおすすめです。
豆腐や納豆などの大豆製品に含まれているので、日常的に取り入れている方も少なくないと思います。
日本人の大豆摂取量は年代が若くなるほど不足傾向にあり、厚生労働省の調査によれば、全年代の1日平均摂取量は18㎎とされています。
これは推奨量の50㎎と比べると大きく下回り、60代以下の世代は総じて平均値以下の摂取量だとする調査報告もあります。

イソフラボンを食事から補えない場合は、サプリメントを活用しましょう。
サプリメントなら手軽に取り入れられ吸収効率もよいので、通常の食事と組み合わせると非常に効果的です。
イソフラボンの摂取上限量は1日75㎎と定められ、サプリメントの摂取上限は1日30㎎と定められているため、摂取量には気を付ける必要があります。
普段の食事にイソフラボンサプリメントを上手に取り入れて、免疫力を向上にさせていきましょう。

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